奈良、歌と冬の花
「冬桜」と形容される「さくら」は多い もっとも、私の知識ではそれほどの種類を知っているわけではないが... 奈良における、私の好きな「桜」を見るのは、白毫寺の「子福桜(コブクザクラ)」と万葉植物園の「十月桜」、 そして、同じく万葉植物園の「冬桜(三波川冬桜)」、 「子福桜」と「十月桜」は、春と秋の年二回咲く八重桜で、これらは「冬桜」とは言わないらしい...
View Articleライトアップに...
以前は、まったく感じなかったことだが、 最近、クリスマスに向けてのライトアップが、やたらに目に障るように感じてしまう 街にあっては、それほど不似合いと言うものでもなく 何気なく、ただ綺麗なものだ、と歩きながら時折目を向けるくらいだった ビルの灯かりや、ネオンなど、 普段から街の灯かりは、混沌とした光に溢れている そこに、ライトアップのような、整然と彩られた景観は、もう普通になっていた...
View Article目に焼き付ける
今日の朝刊に、連載されている特集記事の一文に目が留まった 昭和四十八年八月三十日に発掘された、茨城県勝田市(現・ひたちなか市)の虎塚古墳 未開口の「古墳」が、発掘された例はない その時の発掘に関わった人たちの、喜びが伝わってくる 「未開口」古墳というだけでも、宝物に出合ったような気がするのに、 この古墳、東日本の古墳には彩色壁画はない、という学界の常識を覆すものだった...
View Article新しい年を迎え、還暦を考える
昨年、還暦を迎え、そろそろ一年になる ということは、丸六十年を終える年を迎えることになるが、 干支が一巡して、また初めから始まると考えれば、 人生のリセット、とも言えなくはない 六十年を抱えていたもの、振り返る、というのではなく 何を次の六十年に持ち越そうか、と真剣に考えてしまった 肉体的に、何が出来て、何が出来ないのか... 不思議なもので、想うだけなら、いつまでも若いままだ...
View Articleまだ、身体が...
仕事始め、一気に日常に戻るには、やはりきつい 職場でも、今年の目標とか豊富とか... もう、「夢」などと口走ることも、すっかりなくなってしまった 私的に、そうどこまでも私的なことだけに、想いを馳せて... そろそろ、このブログでの、意義を本気で考えなければ... かつて書き続けることが、私のもっとも大きな目標だった 学生時代の大学ノート三十三冊を、今ここに、とでもいうように...
View Article原始霧、いまだ立ち籠め、解放て
「原始霧」という言葉を、いやその文字を初めて目にしたのが、中学生の頃 もう四十数年も前になる 当時の私が、言葉としての「原始霧」を、どう理解していたか、まったく覚えていないが、 こうして、改めて考えてみる、ということは おそらく、当時はただただ「聴覚的」に頭の中に描かれた世界を、 何の不思議とも思わずに、そのまま受け入れていたのだろう...
View Article言葉を振り絞り
和歌を詠うようなとき、日常の言葉を使うこともあるだろうが、 印象としては、たとえば「歌語」と言われるような非日常的な言葉、いや「語」を使う方が効果的なのだろう そのことは、漠然とは思っていたが、今日も「万葉集」に触れていて、ふと思いついたことがある 初期万葉集では、いわゆる「万葉仮名」ではなく、漢語表現や、それを真似た表記が多い 専門家ではないので、その「表記論」の詳しいことは解らないが、...
View Articleぶち当たり、突き抜けるもの
このところ、夜になって読書や書き物をしていると そのBGMとして聴く音楽に拘るようになってきた 以前なら、バロック音楽が殆どだったが、最近では結構重厚な曲を選んでしまう 聴き流すので、この際だから、とシリーズをかけっぱなしで聴く 先日のブルックナーは、本来はBGMではなく、「構え」て聴くべき曲だった、と反省している いつかは、「マーラーとブルックナー」のことを「音楽雑感」にでも書こうと思うが、...
View Article夢を見る
昨年までの正月には、意識していたことでもあるので、結構、雪山の夢を見た いや、夢、というより、「夢のような意識」だったのだと思う 夜、布団に潜り込んで、しばらく雪山のことを想う...そんな日が随分とあった しかし、昨年の残雪期を取り止めてから、まったく「夢想」などしなくなった もう、そんな年でもないから、というのが最も大きな理由になったと思う...
View Articleそろそろ若草山の山焼き
23日の「若草山」、もうこんな時期になったのか、と 確かに年々、月日の経つのが早く感じられる 一昨年まで、飛火野辺りでの観賞だったが、昨年は春日野園地から見た 確かに、真正面から間近に見る「花火」や「山焼き」は美しかったが、 広場で見る、というのは、用意された「素敵なところ」ですよ、と言われているようで 何となく、今年はまた「飛火野」にしようか、と思っている...
View Article何かを見詰める
ブログを始めた当初は、何も書けるものがない、と悩んだものだ 自分の趣味などを語ったところで、それは自分を見詰める、というよりも、 むしろ、立ち止らせてしまうかもしれない、と不遜にも考えてしまった 当時は、何かを書こう、ということは、「考える」ということ、そう思っていた それを、いつしか忘れていたような気がする その日、特別に記することが見当たらない、ということは、 何も考えない、みたいなものだ...
View Article新年会も、締めて
正月明けから、何かと理由をつけて飲み歩く そんな日々を、昨日で終えて、やっと年が明けた、という実感 実質的には定年の身分... 好きなように生きよう、今年こそは! 次第に冬らしく、寒さの深まりを感じてくる 来週の山焼き、雪よ、降れ!
View Article歌を詠める...というのは
万葉集の「作者不詳」歌は、約四千五百余の「歌集」の中で、その半数くらいある 実際に、万葉集の編者からみれば、作者の手掛かりも得られず、 ただ「歌」だけを記された「原資料」しかないことが殆どだろうが、 推測されるのは、誰が詠んだか解っていながら、敢えてその名を伏せる、ということもあったことだろう ...それなりの理由で... 「作者未詳」と現代で称される歌々は、たとえば「東国」の一農民だとか、...
View Article冬の風の音、雪の音
今夜は、強烈に寒さを感じる 冬山にいるわけでもないのに、やたらと寒い かといって、室温を確認すると、16度になっている それほどでもない いや、むしろ暖かいくらいだ 今夜のように、寒さを感じさせるのは、やはり「強風」のせいなのだろう 「冬風」と言えば、洒落ているが、私のイメージの中での「冬風」は、 こんな木々を騒がせる「音」ではない 家の近所の神社、その一帯にはこんもりとした雑木林がある...
View Article明日は、雪の若草山...かな
タイミングよく、明日の「山焼き」に、雪が降りそうな感じだ このところ、先日の初雪から、祈るような日々を... 相変わらず、寄り道しながら秘かに想っていたのだが、何だか現実になりそうだ 明日は奈良を隈なく歩いて、夜は「燃える若草山」と「花火」に、見入ろう
View Articleままならぬもの
まさか、雨になるとは思わなかった 確信に近い気持ちで、「雪の花火、山焼き」を思い描いていたので、 久し振りにワクワクしたものだが...まさに人生と同じ、ということか ままならぬ人生、というものだ でも、また来年までの一年間、「期待」という「夢」が持続できたことは、良かったとしよう 山焼きもまた、「ままならぬもの」だった 雨のせいかどうか、私には解らないが、今回は火勢がかなり弱くて...
View Articleふと、目をやれば
ふと、目をやれば 近くの「大阪府立弥生文化博物館」の「特別展示室」で、 現在、「海の王都・原の辻遺跡と壱岐の至宝-『魏志』倭人伝、一支国の世界-」を催している 「壱岐」については、それこそ企画展のタイトルにもあるように、「魏志倭人伝」の「一支国」くらいしか思い出せなかった それほど歴史に詳しくもない私にとっては、...
View Article無伴奏の孤高性
通常、たとえば「ヴァイオリン・ソナタ」などという時は、 和音を演奏できないヴァイオリンと、和音を演奏できるピアノのような鍵盤楽器を伴う楽曲をいう 音楽の調和、という感じ方を主体とするのなら、「無伴奏」という形態は、かなり難しい聴き方になると思う その現実が、「無伴奏」という形態の楽曲が少ないことに表れていると思う 確かに、聴く方もリラックスして聴けるものではない...
View Articleバッハ、ピアノコンチェルト第1番
今日、先週の「壱岐の島」企画展で観賞に行った「大阪府立弥生文化博物館」の、 エントランスホールで行われた、ミュージアム・コンサートを鑑賞してきた このところ、地元の演奏家などのよる「アンサンブル」や「ソロ」に触れる機会を大切にしている自分がいる もともと、「室内楽」を演奏会は、都会の「ホール」で鑑賞するより、 地方都市の、小会場の方が聴き心地もいいものだが、...
View Articleさくら、待つ日
昨日今日、とても天気が良く、それを理由に散歩などする性分でもないのに 珍しく、散歩と今日の過ごし方を決め込む 今日は、仕事も休みなので、実質的に四連休になるが、当初は資料の整理に当てるつもりだった しかし、昨日の気分転換の近場の散歩がいけなかった 公園まで歩いて、暖かな春の陽射しの中を、ゆっくり歩こうと思っただけなのに うっかり、梅の誘い込むような「色彩」に目を奪われてしまって......
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