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Channel: 残雪、もとめて
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弥生の香

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弥生文化博物館へ、気分転換に足を延ばした

学芸員の友人から、招待券をもらっていたので、

今回の特別展「船橋遺跡」の土器類を鑑賞したのだが、

今この博物館、リニューアル工事中で、常設展は閉まっており

「特別展」だけになっている

そのため、招待券がなくても、「無料」で入場できた

いいことだと思う

こうした古代の遺物を展示する機会は、どんどん広く開かれるべきだと思う


入室して、その正面に、いきなり大きな「甕」が横たわっている

この「遺跡」の特徴は、旧大和川の流れを変える工事で、

その新しくなった流れによって地表に洗い出された遺構や遺物だ

写真を見ても、川の流域というよりも、まさに川辺の遺跡であり

おそらく、こうした自然の手助けがなければ、発掘されることもなかったのだろう

さらに、出土した遺物も、有り触れた土器類でありながら

縄文期から、飛鳥時代までの重層遺跡の姿を教えてくれる

 

 

 

「弥生の香」などと、洒落て書いてみたのだが

その帰り道に、普段滅多に通らない遊歩道の「梅並木」が見えた

寄り道のつもりで、少し歩いてみたが、ついその美しさに見惚れて歩き続けてしまった

そして、周囲に誰もいないことを確認して、花に鼻を近づけてみる

「香」がする

確かに、「花の香」

こんなに生々しく「花の香り」を嗅ぎ取ったのは、おそらく随分と久しいことだろう

梅は、細い枝ばかりか、木自体からも直接花を咲かせる

その姿を見れば、妙に力強さを感じてしまう

可憐な花の、力強い咲きっぷり...それが、梅なのだなあ、と

山間の「梅林」で、圧倒される景観ばかり望んでしまうが

普段の生活圏での、こうした「癒し」もまた、心を洗われる気持ちになるものだ

 


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